【プロローグ】
ポテトチップの甘美な塩分が美里の舌を刺激した。体重が増えてきたことを気にして、その日に食べていいと思う分だけをお皿に出したのだが、もはや止めることはできなかった。少ししか食べられないという理由でお皿に贅沢してポテトチップを優雅にのせてみたのだが、二度目にポテトチップをのせたときには、雑に、三度目には、テレビに熱中していたために袋から直接とって口にしていた。一袋のポテトチップはすぐになくなった。
冷蔵庫を探す。探しながら、テレビの声で笑ってしまう。一人暮らしをしながら声を出すようになったら、もう結婚はできないと言われたことを思い出したが気にはならなかった。
食事代わりにと思って買い置きしてあるトマトをスライスし、塩をかけた。美里の求めるのは塩だった。
二つ目のトマトをスライスしたときには、少しの後悔はあったが、もう遅かった。テレビを消し、書類に目を通す、子どもたちの健全な性教育に関する報告だった。退屈な書類である。少し目を通していると、美里は抑えようのない塩に対する思いから部屋を出ることにした。このまま、食べつづければ、もう、食べることを止めることがないことを美里はよく知っていたのだ。
近所の飲み屋に行くことも考えたが、この時間に女教師が一人で飲んでいたのではどんな噂をされるか分かったものではない。生徒の親にでも見つかれば問題になる可能性もある。教師という職業に未練があるわけではない。そうした事情で職を離れた後の父親の小言のことを想像し、うんざりとしたのだ。
抑え難い欲求をなだめるもう一つの方法があった。
美里は、ワンピースだけを羽織り、外に出た。下にはブラもパンツもつけていない。その格好のまま駅前まで行く、自分が淫乱な女であることを主張して歩いているようで気分がいいのだ。たったそれだけのことなのに、美里の欲求はずいぶんとおさまるのだ。
いつもなら、それで終わるはずだった。欲求を静め、家にもどり風呂に入るはずだった。しかし、その夜はそれだけで終わらなかった。商店街の明るい通りに出たところで、美里は一人の父兄に呼び止められたのだ。
「こんな時間まで起きているのですね」
その父兄はチラリと時計を見た。美里はそれを見るまでもない、その時間が二時を少しまわったぐらいであることを示していることは、十分に分かっていた。
「ええ、少し家でやらなければならない仕事がありまして、夜食でもと」
そこまで言うと、その父兄は「先生、ノーブラですね」と、美里の言葉を遮った。美里は背筋に冷たいものを感じた。ノーブラで歩くことがそれほど悪いことだとは思えない。しかし、美里は何故か、その言葉だけで、自分のもうひとつの性欲まで見抜かれたような気がしてしまったのである。
「もしかして、下も無しですか」
言葉を返せなかった。冷静に考えれば、最初から、からかわれただけだったかもしれないのだ。しかし、動揺は隠せなかった。
「あの、つい、あわてて、でも」
どう言い訳けしていいか美里には思いつかなかった。そもそも言い訳けなどする必要がないことに思いいたらなかったのだ。
「わかりますよ。そうした趣味なんでしょう。私は、以前から、先生にはそうした趣味があるのではないかと思っていたんですよ」
そう言うと、その男はためらうことなく美里の尻を触った。ノーパンゆえに美里の形よくアップした尻の感触がダイレクトに伝わった。それでも美里は抵抗できなかった。何もかもを見透かされてしまった弱みがあったからだ。
そのまま、男は美里を路地に連れ込み、そして、ワンピースをめくり上げた。どうして持って歩いていたのか分からないがデジカメで写真を撮られた。それでも、美里には、自分がどういう立場におかれたのか分からなかった。
男は美里の勤める高校の生徒の父親だった。生徒の名は柏原由美子、父親の名は知らなかった。しかし、由美子の様子から、その家が決して貧しい家庭でないことは分かっていた。まさか写真をネタに脅迫してくるとも思えなかった。せいぜいが写真をネタに身体を要求されるぐらいだろうと考えていた。そして、それは、美里にとっては、嫌な想像とばかりは言えなかった。
こんなくだらないことでセックスを強要されるというのは、それだけで父親の信頼を裏切るようで心地よかったのだ。
美里の部屋の電話が鳴ったのは、美里があの夜のことは夢だったんではないかと思いはじめた一カ月後のことだった。
「ようやく時間ができました。近くでお会いするというのも問題があるでしょうから、これから言うところまでは電車で来てください。そこに迎えに行きます。もちろん、そこまではノーブラノーパンですよ。車の中でチェックしますからね。ああ、それからもうひとつ、お尻の毛は処理するように」
男はそれだけ言うと、一方的に電話を切ってしまった。
美里には逆らうことが許されなかった。電話を切ったあと、美里は鏡の前でパジャマとパンツを脱いだ。そして、お尻を鏡に向ける。形のいい大きな尻は、両手で押しひろげなければ、そこに毛があるかどうか分からなかった。美里はその部分に毛のないことを確認したが、同時に、その部分が少しばかり灰色っぽいことに気づいてしまった。皺の一本一本が美里を羞恥させた。
それからしばらく美里はその部分を中心にたんねんに洗ってした。しかし、その部分の手入れをすればするほど、美里の羞恥は大きくなっていった。
休日前には、生徒たちにも、服の上からその部分を透視されているのではないかと妄想してしまうほどだった。
美里は自分の持っている服でもっとも短いスカートのワンピースを選んでそれを着た。そして、デザインが気にいって買ったものの歩き難いのであまり履く機会のなかったヒールを履いて出かけた。もちろん、下着はつけていなかった。下着どころかストッキンングを付けないで出かけることが久しぶりだった。下着よりもそのほうが抵抗があった。もちろん、足にも磨きをかけたつもりではあったが、小さな傷やシミが気になった。少しばかり弛みはじめた太もものことも気になった。
「本当に来るとは思いませんでした。来なければあのときの写真をどうにかされると思いましたか」
「ええ」
実は、美里はその写真のことは忘れていたのだ。脅されているという理由ではなく、ただの強引な誘いに断るきっかけを失っただけだったのだ。
「先生、あそこで缶コーヒーを二つ、買って来てくださいよ。先生も喉が乾いているでしょう」
車は高速を降りてしばらく走った幹線道路に止められていた。少し前に販売機がある。しかし、交通量が多いわけでもなく、止めようと思えばその販売機の前でも止められるように思えた。しかし、美里は逆らわなかった。車を降りようとしたところで男に静止された。
「それは脱いで行きましょうね」
「えっ」
ワンピース一枚脱げば、その下はまったくの全裸だった。美里は左右を見た。人が歩いている気配こそなかったが、しかし、車の通りはなくならない。もっとも、交通量が少ないためか、たいていの車はスピードを上げている。そこにいる全裸の女に気づくとも思えなかった。
「さあ、先生、行って来てください」
美里は何も言わずに首を横に動かした。できるはずがないと思ったのだ。
「じゃあ、私が脱がしてあげますが、暴れたら、ここには着替えなんてありませんからね。もし、服が破れたりすれば、そのまま洋服を買いに行くか、破れた服で電車に乗るしかありませんからね」
優しいが妥協のない声だった。美里には逆らえなかった。男のなすがままに服を脱がされた。男の手が胸やヘアーに触れたが、それを恥ずかしいと感じる余裕が美里にはなかった。
「さあ、これを持って、行ってきなさい」
小銭を渡されて美里は車外に出された。初夏の眩しい光とあたたかさが美里の全身を優しく包んだ。不器用に歩きながら、販売機を目指した。思ったより距離があった。
自分の後ろ姿のことが気になった。腰のあたりについた脂肪のことが気になった。早く歩きたかったが、そうすれば、後ろから自分のもっとも恥ずかしいその部分が見えてしまうと、そんな心配をした。全裸にヒールがエロティックだった。ときどき踵がアスファルトにとられて躓きそうになる。
お金を入れ、ひとつ目のコーヒーを買う。そして、周囲を見回す。車は反対車線にしか走っていなかった。人の来る気配はない。販売機は工場の入り口横にあったが休日は休みのようだった。ふたつ目のコーヒーも買ったところで、美里は再び周囲を見回し、そして、少しばかりためらった。コーヒーを取るためには、しゃがまなければならない、どんなポーズでしゃがんでいいのかが分からなかったのだ。こんなことなら、もっと、自分のオールヌードを研究したおけばよかったと後悔した。
男はそのためらいまでをカメラに納めていた。ズームされた映像には、美里の均整のとれた太ももからこぼれたラビアまで、はっきりと写っていた。
車にもどるときには、少しばかりあわてた。無理をして走ってみたりもした。急に怖くなってしまったからだ。日差しが美里を虐めているように思えた。そんな美里の気持ちを察したのか、車が美里に向かって移動して来た。
「興奮しているんじゃないですか」
興奮していた。濡れてしまっているのは美里自身にも分かっていた。美里はこうしたことをしたかったのだと思った。しかし、もちろん、これだけで終わるはずもなかった。
男は郊外のラブホテルに車を入れた。シティホテルにこそ見えないが、おしゃれなホテルだった。窓からは海も見えた。その上、ラブホテルにもかかわらずルームサービスでコーヒーが注文できた。
「全裸になってコーヒーでもどうぞ」
全裸になることに、ためらいはなかった。下着をつけていれば、少しは恥らいがあったかもしれないが、全裸になることが薄い布一枚をとることだと思うと、そう大きなためらいはなかったのだ。
美里は男のあらゆる要望を妄想していた。そして、何をされてしまうのかを考え、それだけで興奮していた。自分を傷つけること、自分を貶めることが、そのまま自分を育てた父と母に対する復讐であるかのように感じていたのかもしれない。性的興奮と似てはいるものの確かにそれは違う興奮だった。
ところが、男はゆったりと窓辺の椅子にもたれて、美里の裸を眺めることもせず、コーヒーを口にしながら窓の外を眺めていた。ときおり、遠くに見える島の説明などもした。
全裸のまま美里も椅子に腰掛け、コーヒーを口にした。ぼんやりと魚釣りの説明なども聞かされたような気がした。だんだんと全裸であることが普通のような気がしてくる。自分が素敵なデートに誘われた彼女ではなく、人間の言葉を理解するペットであることが分かってきた。
ゆっくりと流れる時間はしかし、美里には心地よいものだった。思えば受験勉強から教員になるまでの間は、美里には、ぼんやりと過ごす余裕などなかったかもしれないのだ。ぼんやりとしてしまうことはあっても、あえて、ぼんやりとして過ごすという余裕はなかった。
「どちらに」
トイレに立とうとした美里に男が声をかけた。美里は全裸であることが普通のことのようになっていたので、前を隠すこともなく振り返った。そして、トイレに行こうとしていることを男に伝えた。まるで幼稚園児のような純真さで、美里はそれを男に伝えた。
「そこでしたらどうです」
「えっ」
美里には意味が分からなかった。そことは、どこのことなのか、周囲を探してしまった。もし、そこに幼児用のおまるでもあれば、美里は素直にそれを跨いだかもしれない、そうした状態ではあった。しかし、そうしたものは見当たらなかった。
「ここの床なら、平気ですよ。あとでバスタオルで拭いておけば問題ありません。さあ、そこでしてごらん」
美里は立ったまま、どうしていいか分からずに、じっとしていた。床は確かに、水を吸いそうにないフローリングだった。こうしたホテルゆえに、汚れを残し難い素材が使われているのだろう。
美里は許されることのない男の視線に晒されながら、ゆっくりとしゃがみこんだ。すると、その細くて長い美里の腕が大きな手で捕まれた。男はしゃがもうとする美里を強引に立たせた。美里は言いなりに、そんなところでオシッコしそうな自分を咎めるのだと思い、全身が真っ赤に染まった。思えば、男の命令であっても、そんなところでオシッコなどしていいはずがないのだ。
恥ずかしかった。立っていられないほど、美里は恥ずかしいと思った。
「誰れがしゃがんでいいって、言いました。私を楽しませるために、先生は立ったままオシッコするんですよ」
そんなことができりはずがないと美里は思った。すでに膝が震えそうなほど羞恥もしているのだ。その上、立ったままでのオシッコなど美里はやってみたことさえなかったのだ。
しかし、男が優しい口調で「もう少し足を開いて」と、太ももに触れると、美里は素直にその言葉に従ってしまった。まるで催眠術にでもかかっているかのようであった。
そして、男に促されて、そのまま、下腹部に力を加えた。オシッコをしようとしていたのだ。ところが膀胱には十分過ぎるほどの尿意がありながら、オシッコは出てこなかった。まるで、何かがオシッコの出口を塞いでいるかのような感じだった。
数十分が過ぎた。男には諦める気配はなかった。ニコニコと尿意がありながらオシッコが出せないでいる美里を眺めて楽しんでいる。美里は目を閉じ、すべてを忘れて自分の尿意に集中しようとしていた。不思議なことにオシッコはほんの少しの油断で美里の薄くやわらかな黒い茂みの下から溢れ出てしまった。あんなに出そうと必死になっていたものが、一瞬の心の緩みで漏れるように出てしまったのだ。
そのためなのだろうか、オシッコは極端に右に曲がり、美里の右足に熱いものが伝わったかと思うと、さらにその足を越えて右に飛んだ。どう飛ぶべきものなのか美里が知っているわけではない。しかし、その極端な曲がり方が美里には恥ずかしかった。
男はいつ取り出したのか、その様子をカメラで撮影していた。
その撮影はバスルームからタオルを持ってきて、床を拭くところまで続けられた。膝を床につき、お尻を高く上げさせられたりもした。その格好では、オシッコだけではないもので濡れているアソコも、さらに恥ずかしいお尻の中央の小さなつぼみも、すべて見られ、撮影されたはずだった。
美里は気が遠くなった。自分がとんでもないことをしていることは分かっていた。拒もうと思えば拒めたのかもしれない。しかし、その機会は、もうとっくに失われたのだと思った。
柏原由美子は、くったくのない笑顔で美里に笑いかけてきた。その笑顔に美里はドキリとした。心臓が一瞬にして凍りついたようなそんな気持ちだった。自分も優しくほほ笑み返しはするものの、緊張で背中にまで痛みが走った。
「今度、先生の家に遊びに行ってもいいですか。先生の本を見せてもらいたいんです。どんな本を読んでるのか、ものすごく興味があるんです」
放課後の教室の教壇でテストの採点をしていた美里に、由美子は少し離れた机に軽く腰を降ろして話しかけていた。短いスカートから伸びた脚は、健康に太っている。その脚をときどき組み替えたりする。誘惑しているというよりは、子どもっぽい落ち着きのなさのように美里には見えた。
「別にかまわないわよ。残念ながら、先生の家には見られて困る恋人のような人の影もないから」
「じゃあ、次の日曜日ね」
「一人で来るの」
「うん、こう見えて、私、あまり友だちがいないんだよね」
その笑顔が、自分の父親とのいかがわしい関係性を知っている娘のそれとは美里には思えなかった。もしかしたら、何も知らず、ただ、自分を慕ってくれているだけなのかもしれない、そう美里は思った。
ところが、その考えが間違いであることは、問題の日曜日には分かることだった。
「先生の身体って綺麗ですよね。オッパイは大きいほうではないけど、でも、ツンって上むいているから格好いい。お尻もすごく綺麗。でも、アソコはちょっとグロテスクかな」
午後の陽が半分閉じたカーテンから部屋にさしこんだ、そんな部屋で、由美子はまるで飲んでいるコーヒーの味の話しでもするかのように、そんなことを言った。
知っていたのだ。美里はあわてて手にしようとしたカップから指を離した。そのままカップを持ちつづける自信が美里にはなかったからだ。
「先生、私にも見せて、先生の綺麗な身体。だめよ、逆らえないの。だって、私はパパのデジカメからこっそりデータをコピーして持っているんだから」
「どうするつもりなの」
「誤解しないで、先生を脅迫なんかするつもりないの。ただ、パパと先生のように、私も先生と関係したいの。パパはああみえてSとしては臆病だから、きっと先生を満足させられない。でも、私なら先生は満足すると思うの」
「それを脅迫というのよ」
「違うわ。私は誘っているだけ、そして、先生は脅迫されたからでなく、もう断れない。身体が未知なる快感を求めているから。嘘だと思うなら、約束するわ。私の持っているデータはすぐに破棄するし、このことはパパにも学校にも、もちろん、幼過ぎるあの学校の子たちにも秘密にする。そう約束したって先生は私の前で全裸になる。そうでしょう」
そうだった。美里には逆らうことができなかったのだ。脅迫されたのがお金だったり成績だったりするなら、もっと、頑なに拒むことができたのだ。それは由美子の父親のときからそうだったのだ。
美里は、幼い生徒の前で全裸にならなければならない自分に酔いはじめていた。惨めで哀れな自分の姿を想像しただけで、すでに美里のアソコはしっとりしはじめ、その部分から弱い電流のようなものが全身に走りはじめていたのだ。
「こんなおばさんの裸を見て、若いあなたが優越感に浸るつもりなの」
「違うわ。私は熟れた裸が好きなの。でも、いかにも女らしい身体を見ると、愛しさと同時に嫌悪も感じてしまうの」
ピシッという乾いた音がすると、美里の頬が横を向き、そして、その頬にはほんのりと赤みがさした。由美子がビンタしたのだ。
「脱ぐのよ」
そう言うと、再び手を上げた。美里は両頬を押さえると、立ち上がり、そして、シャツに手をかけた。
逆らえない目が美里が一枚一枚と服をとっていくのを見つめていた。その目は部屋で立ったままオシッコさせた、あの父親の目にそっくりだった。
最後の一枚の小さな白い布が美里の足から抜きとられると、由美子はにっこりとほほ笑んだ。そして、ゆたかな美里のお尻をその小さな手でピシャリと打った。美里のお尻は空気の少なくなったゴムまりのように揺れた。美里自身も小さく飛び上がった。
「見て、ここには竹の定規があるのね。こんなもの、どうして置いてあるの、先生は家庭科の先生なの、それとも数学。それにしたって、おかしい、今どき竹なんて、まるで、これでお尻を罰してと言わんばかりじゃない」
そう言いながら、由美子は美里の五十センチの竹の定規でピシリッとお尻を打った。今度は「あっ」と、呻き声を漏らしてしまった。打たれたところは、たちまち赤く腫れあがった。
「逃げてはだめよ、こちらにお尻を向けて、少し前に屈むのよ。そう、先生のアソコ、淫乱なラビアが剥き出しになってる。お尻の穴も丸見え」
ハッとして美里は両手でその部分を押さえてしまった。打たれている緊張感で、そこが見られる羞恥を忘れていたのである。
「自分の生徒にお尻の穴まで見せる先生って何人いるのかなあ。さあ。手をどけて、腕に痕が残って困るのは先生なのよ」
腕に打たれた痕は残せない、それは当然である。美里は観念して教え子の前にすべてを晒してしまった。恋人にさえ見せることのないお尻の恥ずかしい穴さえもが、明るい陽光の元で晒されているのである。
そのお尻を由美子は容赦なく定規で打った。いくつものみみず腫れがふっくらとした白いお尻にできていく。しかし、由美子は他の場所は決して打たなかった。まるで美里に羞恥を晒していることを確認させるかのように、その部分だけを打った。そして、美里は自分の恥ずかしい部分がどこにあって、それがどんな形なのかを痛みだけで知ることになった。
「先生、やっぱり先生はマゾなのね。恥ずかしいものが股間から垂れはじめてるわよ」
何倍にも腫れあがったように感じるお尻の中央に由美子の指が触れた瞬間、美里は絶頂を迎えてしまった。これまで、セックスでは感じたことのない興奮だった。快感がアソコから溢れ出したような、そんな興奮だった。声もなく美里は床に崩れ落ちた。膝が折れ、お尻が床についた。
由美子はしゃがみこんだ美里の前に立ち、ゆっくりとスカートをめくった。制服のそれよりもさらに短いスカートだった。
美里の目に、張りのある肌色のこんもりとした丘が写った。中央に深い亀裂があるものの、ラビアは少しも露出していなかった。パンツはどこで脱いだものか、つけていなかった。そのことに驚いたのか、それとも、自分の目に晒された若い蕾に驚いたのか、それは美里にも分からなかった。ただ、じっと、由美子のその部分とニコニコとしたその顔を見つめることしかできなかった。
「驚いたの。先生なら分かると思った。性に敏感な女はみんな露出症なものでしょう。先生だってノーパンを楽しんだことならあるはずよ」
図星だった。そもそも、そのスリルを楽しむための散歩が、今回のすべての発端でもあったのだから。
「舐めるのよ。女のここを舐めるのははじめたなの」
ますで、由美子が幼稚園の先生で自分が幼稚園児にでもなったかのように、美里は大きく首を縦にふった。何度もふった。
「でも、分からないなんて言わないでしょう。ここは同じなのだから」
同じように美里は首をふった。もはや幼稚園児でもなく、犬のようだと自分でも思った。しかし、どうにもならなかったのだ。
美里が舐めやすいように由美子は両足を広げた。美里は一瞬、別なものを期待していた。しかし、美里の期待するものはなく、由美子は美里の舌によって声を漏らした。溢れる液体を美里は期待していたものの代わりにすすった。
由美子はその日から、何かと美里に声をかけるようになった。しかし、それは、美しい女教師とその女教師に憧れる可憐な少女にしか見えなかった。
「先生、今日も授業はノーパンでやったの」
由美子がにっこりと笑った。
「見て」
そう言って由美子はスカートをめくって見せた。美里はそのあまりの大胆な行為にあわてて周囲を見回してしまった。幸い、放課後の教室に人はいなかった。しかし、廊下を通る生徒から教室の中は丸見えだった。もし、誰れかがそこを通れば、何だと思うのだろうか。生徒にスカートをまくり上げさせる教師に見えるのだろうか。
まさか廊下からは由美子がノーパンであることまでは分からないのだろうが。
「そんな危ないスカートでノーパンなんて」
美里もノーパンだったが、スカートはタイトである。それがまくられることはない。もし、椅子に座ってその奥を覗こうとするものがあったとしても、光が奥まで届くはずもなかった。しかし、由美子のスカートはフレアーである。しかも、決して長くないので、風が強く吹いただけでも、めくれあがる可能性があるのだ。
「もちろん、ジャージを穿いて帰るわよ。これは放課後だけの短い楽しみなの」
「それだって、危ないわ」
「ねえ、そんなことよりパパとは会ってるの。あれからパパとした」
「あれからも何も、あなたのお父様とは一度もしてないわ」
「やっぱりね。そこがあの人の限界なの。あの人はママを裏切ることができないの。そのくせ、ママとプレイをすることもできないのだと思う。ねえ、先生、私の家に遊びに来ない。私の大好きな先生を招待すると言えば、ママも喜ぶと思う。夕食の後は私の部屋でパパにないしょでプレイもするの。ね、刺激的でしょう」
「できないわ。生徒の家に行くこともできないし、私には、そこまでする勇気がないの」
本当だった。こうして教室で自分の全てを晒して、なお、その父兄と関係まで持っている自分が普通に会話しているだけで、美里にはめいいっぱいだった。それ以上は何もできそうにない。美里には自分よりはるかに若く性的にも未成熟なはずの由美子がどうしてそんなにも大胆な思い付きをするのかが不思議で仕方なかった。
「いっそ、パパを脅迫して三人でプレイしてみようか。私はパパが先生とセックスするところが見てみたいし」
そんなことを言いながら、由美子はまくりあげたままのスカートの下の部分に手をあてていた。中指が消えている。由美子の幼い亀裂の中に納まっているのだろう。
「そんなに意地悪しないで、他のことでは、もう由美子ちゃんの奴隷なんだから」
「そう。パパが嫌なら、私の友だちとセックスしてみる。現役の教え子とセックスできる教師なんて、きっと、何人もいないと思う。素敵な体験になるんじゃないかな」
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